用水と廃水2月号に、表記タイトルの巻頭言を書かせていただきました。一部内容を抜粋します。
「近年、意図的なのか無意識なのか不明であるが、この概念が脱炭素や循環経済などの別の目標と混同されつつある。しかし、たとえば、森林を伐採して太陽光パネルを設置し、カーボンニュートラルを達成したとしても、森林が破壊されれば、多様な生物の生息場所損失は免れない。経済が地域で循環しても、それが環境に負荷を与え希少種を脅かすのであればネーチャーポジティブとはならない。ネーチャーポジティブは、生物多様性の損失阻止と回復、特に絶滅しかねない種をそうでない状態に戻すという、厳密な目標を持つ取り組みなのだ。余計な混乱を避けるためにも、この目標を明確に認識し、生物多様性の回復への取り組みを求めたい。」
分類学、生物地理や自然誌研究者の活躍を期待したい。
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上記図は、月刊河川(2024年9月号)に執筆した邦文で使用した図です。